201209〜2013.08
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2013.08.23
 夏休みを今年は伊豆で取らせていただきました。行った旅館は伊豆の富戸にある旅館です。川奈の一つ先、城ヵ埼海岸のひとつ前にある旅館に行ってきました。
露天風呂から昼は大島、夜は月を見ながらゆっくりと過ごせました。2泊3日の忙しい旅でしたが旅館は満点でした。伊豆にもこんないい旅館があったと改めて知りました。
 10年ぶりに伊豆シャボテン公園にも行きました。JAF割引でせこく1割引きで入園しました。切符売り場ではJAFのことは何にも書いてありませんでいたがスマホで調べました。
動物にエサをやったり、チンパンジーの芸を見たりして楽しかったです。

 今日の主題は夏型過敏性肺臓炎です。
原因はテレビでも6チャンと5チャンで放映していましたが、しっかりとした放送は6チャンのほうです。5チャンはわけのわからない医事評論家がでて、素人相手に適当な解説をしていました。
 夏型過敏性肺臓炎の原因はカビです。トリコスポロンというカビの胞子によってもたらされます。反復する著しい咳が主症状です。エアコンを職場でかけていると咳が止まらないが家に帰ってエアコンをかけると治るとか、家の倉庫に入ると著しい咳が出るといった症状が主体です。
 カビを除去するかカビの生えている場所から離れないと治癒しません。トリコスポロンの種類にはアサヒとムコイデスがありますが抗体検査はアサヒしか出来ません。
 カビの除去方法はエアコンの場合はクリーニング、でき得れば1日放置し乾燥を徹底させればより効果的です。倉庫などの場合は徹底したカビの除去以外にはありません。
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2013.08.18
私ことですが、まだ逆流性食道炎の症状はありますがだいぶ回復しました。
 今年は蜂刺されが当院に集中してきます。近隣の医院が断っているためでしょうか。ミツバチハッチの漫画でも玄関に掲げようかとも思っています(冗談です)。
 先日も沢の井園で刺された方が見えました。首を2か所、刺されていて正直言うとかなりやばい症例でした。万が一のことでもあると奥多摩全体に影響を与えるので、回復してよかったです。
 出来るだけ早期にと沢の井園のスタッフが車で添乗されてきたのにはびっくりしました。この位の迅速な行動と気遣いがあること自体、スタッフ教育がしっかりとされていると感心しました。
 蜂刺されでは、まず抗アレルギー剤の経口投与以外にその人の状態を診て、抗アレルギー剤の注射や、時にはショック防止を兼ねてステロイド剤の注射が必要です。いち早く処置をすれば何の問題もありません。何度も刺された場合などは一刻も早く処置をすることをお勧めします。
私の経験では注射がベストチョイスと思います。とにもかくにも一刻も早い処置こそ重篤にならない第一歩です。
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2013.08.11
自分のことです。
 7月の30日に在宅往診の患者が誤嚥性肺炎を発症し朝方呼ばれた際に、胃に胸焼けみたいな不快感がありました。なんとか入院させて帰りましたが、その後もやや不快感がありました。
いつも行ってる店でおいしそうな梅干しがあったので購入。梅干しをその日のうちに8個全部食べてしまいました。夜に好物のキウイ、コーヒーを3杯飲んで、寝る前に桃を食べて寝たところ、翌日から猛烈な不快感。
8月の5日には診療中にも鈍痛、6日の深夜は眠れないほどの痛みが来ました。ついに俺も終わりかなと頭によぎるほどでした。
 翌7日、覚悟を決めて胃カメラをお願いしました。井上院長先生にお願いしたところ、いわゆるびらん性胃炎ということでほっと一息しました。
 その後も胃の不快感はありますが、食事は何とか食べられるようにはなりましたが、ゲップはまだあります。
梅干し、キウイ、桃に共通するものはクエン酸です。これにコーヒーをがぶ飲みしたため、胃が耐え切れずにびらんを発症したというお粗末の限りです。
体重も3キロ一気に減少しました。73.5キロになりました。BMIが22近くになったのでよしとする一方、ズボンがずり落ちそうです。
 今回、自分で感じたことは、悪性だった時の告知についてのことです。 今回は自分は良性だったのですが、もしも悪性だった時にいかに相手にどうやっ伝えるかは自分が苦しんでみて改めて考えるようになりました。
血尿で検査をしてみると前立腺癌であったり、尿の細胞診を提出してみると、膀胱癌であったりした時に、どうやって伝えるか、改めて考えました。
告知は重要だけれども、言われる相手のことを十分に考えながら言わなければというのが実感です。
 追伸 日曜日の朝に電話が集中し、080から始まる2名の方の電話を受け損ねました。携帯転送で話し中にかかったみたいで、留守番メールが入っていました。昼にそのメールに気づきました。
個人情報の関係上、最後の下3桁が821と972の2名様です。すいませんでした。
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2013.08.05
24の瞳をテレビで見ました。
一番悲しいシーンは食い扶持を減らすために、奉公に出され、金比羅山の茶屋で低栄養で、長時間こき使われた挙句、結核になると自宅に帰されるシーンでした。どうしてこういう運命なのと大石先生に聞くシーンです。
こういうドラマを、おつむの足らないどこかの国の副総理に見てもらいたいものです。
 さて本題、太平洋高気圧が盛り返してきたようです。東北も梅雨明けになりました。
7月は熱中症が多かったですがこれからも多くなることが予想されます。
 多くの往診した方に共通点はエアコンがないことです。エアコンが嫌いだという人も多くいました。
 先日、川井の方に熱中症で往診を頼まれたときにエアコンが嫌いというので、除湿機を買うように提案しました。
 この作戦は見事に当たりでした。その後往診の依頼はなくなりました。除湿器も家がカラッとするため、体のジメジメ感がなくなり、熱の放散には効果的です。ぜひとも検討してください。 
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2013.07.27
今日は脂肪の話をします。
脂質の3つの指標はHDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪です。HDLコレステロールは善玉コレステロールと呼ばれています。
 HDLというのは高密度リポ蛋白という意味です。血管壁に貯留したコレステロールを回収するのが役目です。
 逆にLDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれています。血管壁の内膜に癒着し血管内での狭窄の促進因子になっています。
血管壁は内膜、中膜、外膜の3層の構造です。
この一番内側にある内膜に結合するため、動脈硬化を促進します。さらに単球細胞がこの癒着した脂肪の塊を内膜ごと除去すると、血管壁が薄くなり、動脈瘤や動脈剥離の原因にもなります。中性脂肪はさらに小型の脂肪のため、血管壁に入ると超悪玉の脂肪細胞(カイロミクロン、VLDL)を増やし、やはり動脈硬化を促進します。
 中性脂肪の多い方は、服薬はフィブラート系という薬を服用してください。エパデールのようなイワシ油の薬も効果的です。
さらにアルコールの減量、甘いものの摂取抑制も必要です。運動は善玉コレステロールであるHDLコレステロールを増やし、コレステロールを回収する役目を担います。
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2013.07.22
気温が高いせいか、ここにきて熱中症と眩暈の患者さんが増えてきています。
当院は点滴が同時に4〜5人可能なためか、口コミで熱中症の患者さんが来られています。外科の看板もないのに怪我も多く来院されます。
 まず、熱中症ですが、体がほてり、食欲が減退して概ねぐったりの状態で来院されますが、500ccの点滴が終わるころには子供さんの場合は、本当に病人なのかというほど元気になって帰られます。
高齢者2〜3日を要することがありますが、概ね元気になります。エアコンを使用してしてください、暑い時間の草むしりもやめてくださいとしか言いようがありません。
 眩暈は暑いと脱水気味になるため、耳のリンパ流のうっ滞が生じて、耳石や老廃物がリンパ流の流れをかく乱するため、起こりやすくなります。
防止策は4つ、

1、運動をよくしてリンパ流の流れをよくしてください
2、水分を十分に摂取して濃いリンパ流の流れを阻止してください
3、カルシウムを十分に摂取して、耳石の剥がれを阻止してください
4、エアコンの十分聞くところで過ごし、蒸し暑さから解放されてください

これらが重要です。
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2013.07.14
猛暑のため夏バテの往診を頼まれます。多くは老人です。特徴はエアコンを使わないため、高温多湿の部屋環境にいるためです。
エアコンを使うと寒いからと本人は言いますが、部屋に入ると蒸し暑さで息もできないほどです。サウナにずっといるといった印象です。
エアコンには温度を下げるばかりではなく、除湿効果がありますから是非利用してください。
 夏場を乗り切るにはクエン酸の入った食べ物がいいとされています。クエン酸の多く含むものは、梅干し、レモン、キウイ、酢などです。
キウイを除けば酸っぱい食品です。多く取り過ぎると胃酸過多になりますから一日一個の梅干しを推薦します。塩分の適切な補給にもなります。
熱中症対策は温度を下げる、除湿する、補液するなどの対策のほか漢方の補中益気湯なども効果的です。高齢者の特徴は水分摂取が少なく、高温多湿の環境にいることが原因です。
 若い人の場合は高温多湿に加え、日光に当たり過ぎの場合も多く、特に野外の運動時に起こりやすい特徴があります。
 部屋では是非エアコンを使用してください。外では時には日陰で涼んでください。ちなみに女性がよくさす日傘でも皮膚の表面温度はかなり下がります。
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2013.07.08
 健診結果の下に書いてあるeGFRというのが今日のテーマです。
 腎機能の指標です。推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration ratio)という値です。90以上が正常、60〜89までが経度の低下、30〜59までが中等度の低下、29以下は高度の低下になります。
 糸球体というのは腎臓内にある毛糸の糸玉みたいなもので濾過を行っております。これが腎硬化症や血圧上昇に伴って輸入細動脈から圧力が高まると、毛糸玉に損傷が生じて腎機能が低下するという事実があります。
従って、腎機能を保つには血圧のコントロールも重要です。血糖値の上昇も悪影響を与えます。
 従って結論的に申し上げますと、しっかりした血圧及び血糖のコントロール、運動をよくする、肥満にならない、ストレスをためない、喫煙習慣を止める、お酒は控えめにする、以上が重要な点です。
 血圧が上昇すると、ARBという薬はカリウムを上げて腎に悪影響をもたらします。
Ca拮抗剤も輸入細動脈の圧力を上げて、これも腎に悪影響をもたらします。従って血圧管理も重要です 糖はすべてに悪影響をもたらしますからこれもしっかりコントロールが必要です。
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2013.07.01
6月は急性疾患がとても少なかったため、保険請求の方が1655人にとどまりました。
実際の間隔ではもっと少なく感じていました、健診のみの方もかなりいたのでまあまあの忙しさだったんでしょうか。
 今日はカルシウム拮抗剤の副作用についてお話します。
カルシウム拮抗剤というのは作用機序がわからなかったころに命名された呼び名です。現在はカルシウムイオンの流入抑制剤というのが妥当な名前と思います。
L型カルシウムチャンネルを介在としたカルシウムの流入を阻止して血管の拡張作用をもたらすものです。
 副作用は血管を拡張するために、顔面が赤くなる(顔面紅潮)作用、動脈を拡張する作用に比べ静脈の拡張作用が弱いため下腿の末端(膝から下)がむくむ、いつもぽかぽかしているような気がする(人によっては体温上昇と感じる)、汗を非常に掻きやすくなるといった副作用です。
 しかしながら腎機能の若干低下した患者さん(eGFRが50以下)の人にも使いやすいといったいい面もあります。カルシウム拮抗剤のみを増量すると副作用が顕著になるので併せた加療が必要です。
 来週は、腎機能のマーカーであるeGFRについて記載する予定です。
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2013.06.24
便検査の勧め
健診時に便の検査がありますが、何人かの方が「めんどくさいからいいや」と言われます。こちらも絶対にしたほうがいいとは思っているものの、本人が拒否の状態では強引には検査ができません。
 では何故、便検査が必要なのかという説明をします。大腸にポリープが出来ていたり、胃に癌や潰瘍があると見えない出血が始まっています。出血すれば貧血になるでしょ、とか、便に血が付くでしょとか言われますが、このようになったら手の施しようがありません。
 ポリープってなあにという質問ですが、一種のキノコを思い浮かべてください。
キノコには傘と柄があります。この柄の部分がポリープだと思ってください。傘の部分が腸管になります。腸管から育った、柄の先端部分から癌化します。
この際出血を伴いますから、便潜血反応は陽性になります。特にコレステロールが高い人や糖尿病の人は腸に流れ込む胆汁酸の濃度が濃いためにポリープを発症しやすく、癌化が静かに始まります。先端が癌になっても傘の部分(腸管)にまで達しなければポリープを切除してしまってこれで完治になります。
 しかしながら便の検査を拒んでいると、初期の段階での発見が出来なくなり、進行癌での発見となるため、腸管の切除が必須条件となります。転移を始めてると、開けて閉めて、はいおしまいという事態にもなります。便の検査はわずか200円のオプションです。
 なかなか、一般診療中に便の検査にまで言及することはなかなかありません。ぜひこの機会に検査を受けてください。「いつやるの、今でしょ」というあの言葉が思い浮かびます。
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2013.06.17
 今日は高齢女性に多い大腸憩室炎について話します。
 主たる原因は便秘です。生活サイクルで食物繊維や水分摂取の少ない人、食物繊維と相乗効果のある、発酵食品(ヨーグルト、チーズ、味噌、納豆など)の摂取の少ない人に憩室炎はできる傾向にあります。
 便秘になると、腸管内圧が上昇し、結果として腸管の一部が外に膨れる現象が現れます。外にわずかに風船のように膨らみます。これが憩室で、上行結腸やS状結腸によくできます。
 ここが炎症を起こすと憩室炎になります。割れると憩室穿孔という危険な状態になります。予防は便秘にならないようにすること、発酵食品や食物繊維、水分をよく摂取すること、運動をよくして腸管の運動を助けること、規則正しい生活習慣を守ることなどが指摘されています。
いったん、憩室が出来てしまったら、消化の良いものを食べ、食物繊維や発酵食品を食べることは勿論のこと、ナッツ、ポップコーン、おせんべいなど十分に消化しきれない食物は、憩室に入り込む傾向があるので避けなければいけません。
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2013.06.10
先日どうして足には水虫が出来て手には出来にくいのですか?という質問を受けました。
いい質問です。理由は垢です。角質の遺物である垢が白癬菌(水虫の原因菌)の好物だからです。足の指と指の間(趾間)には垢が落ちやすく、ここには水虫ができやすいのです。
 では手の指と指の間にはなぜ出来にくいのでしょうか。
それは手は頻回に洗うので垢が落ちやすい、それともう一つは靴下のようなカバーするものがないためにかぶれにくいという2つの理由です。
 水虫が出来たら足を頻回に洗ってください。それによって趾間や踵部の角質の遺物である垢が落ちれば白癬菌の食糧がなくなるため、水虫はできにくくなります。
 これに水虫の薬を塗ればさらによくなります。つまり薬だけに頼らず洗浄も頻回にやることが治癒に至る必要条件です。
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2013.06.03
5月は天候がよかったせいか今年の最低記録になりました。
 それでも1700名は超えたのでまあまという結果でした。職員はやたら暇暇と言うので若干はめげてました。

 尿管結石について何人かから質問を受けたので答えます。
増悪因子は何ですかという質問、カルシウムの多いものです。
サプリにせよ食品にせよカルシウムは摂取過剰はよくありません。プリン体を多く含む食品も大敵です(レバー、ビール、たらこなどです)。
 脂肪の取り過ぎも悪影響を及ぼします。
脂肪酸が腸内に増えて、カルシウムと結合すると、蓚酸が結合できなくなり、尿中にたくさん排出することにより結石のできやすい状態を生み出すからです。
 では良いものはというと、水分を多くとる、動物性蛋白を摂取し過ぎないようにする、クエン酸を多く含む食品を取ることです。
クエン酸がカルシウムと結合しますが、可溶性なため、結石を作らず、蓚酸がカルシウムと結合するのを阻止するからです。
クエン酸を多く含むのは柑橘類(グレープフルーツ、オレンジ、ミカンなどです)とスポーツドリンクです。
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2013.05.29
20年以上付き合いのある患者さんが前腕の骨を骨折、いわゆるコレス骨折を起こしました。1月のことです。介護の申請書を依頼されてわかりました。
 コレス骨折というのは前腕の内側(親指側)の骨折です。部位は小指と前腕の付け根にこぶがあります。
 これを茎状突起と言います。このふくらみの内側(親指側)の骨折です。治療は透視化で引っ張り、それから柔らかいプラスチックのようなものを水につけて巻きつけて固定。腕のいい整形外科の先生ならものの見事に整復してしまいます。
 ところがこの20年以上付き合いのある患者さんは行く整形外科の医者を間違えたのか、そこがひどいというよりも、ひどすぎるレベルの医師しかいない医院であったのか、まったく引っ張ることなく固定して放置。毎日電気治療に通わせるおまけつき。5月末に曲がってるなあと思ってレントゲンを依頼され、撮影してびっくり。
全く整復せずに固めたため、前腕の橈骨(親指側の前腕骨)が橈骨と指の骨との境目で、破損した骨に陥入して変形しています。もう治しようがありません。
 最悪の治療、いやこんなレベルの整形外科医院が青梅にもあったのだとびっくりしました。
 今日は夏に多いとびひの話をします。医学用語では伝染性膿痂疹といいます。
じゅくじゅくするたいぷと皮をかぶるタイプがあります。前者は主に黄色ブドウ球菌が原因で頻度も多い疾患です。アトピー素因の人に多い傾向があります。これを水泡性膿痂疹と呼びます。
 治療は抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤のほかに黄色ブドウ球菌を殺す抗生剤が必要です。後者は溶血性連鎖球菌が原因となります。皮膚が発赤して腫脹し、膿みかさぶたができます。これは痂皮性膿痂疹と呼ばれています。
 これの治療は抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤のほかに、主としてペニシリンが抗生剤に適しています。いずれもステロイド外用薬も併用することが必須条件です。
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2013.05.27
 夏に多い脳梗塞について
脳梗塞は梗塞の仕方で3つに分類されます。
高血圧のコントロールが不十分で血管壁が厚くなり詰まるタイプがラクナー梗塞です。高血圧のために脳の細血管が傷つくことにより血管壁が肥厚化し内腔の詰まるもので軽症が殆んどです。
コレステロールのコントロールをしないか、放置したり、薬の服用を止めたり、いい加減に飲んでいたりして起こるのがアテローム梗塞です。
コレステロールの高値(特に悪玉のLDLコレステロール)を放置する人がかなりいます。説得しても自然と辞めてしまう人が50%以上はいます。
 理由は症状がないからです。血圧の場合は持論を振りかざしていても、肩が凝ったり、頭痛がしたり、ふらついたりと次々に症状が現れるため、頑固な中高年の男性でもやばいかなと思って飲んでくれます。
ところがコレステロールは症状が全くないため、頑固な人ばかりではなく、まあ症状がないから「まあいいか」という乗りでやめてしまう人も多いのが事実です。
 アテローム血栓は怖い病気で、内頚動脈に血栓ができると容易に脳梗塞、しかも重症の脳梗塞を起こします。
心配な方は当院でも施行していますが、内径動脈のエコー、できればドップラーエコーを受ければよくわかります。
 とにかく動脈瘤の、くも膜下出血の原因もアテローム梗塞ですから気を付けてください。先生の中で特に利尿剤系の降圧剤を出す先生がいられますが、夏場はただでさえ脱水傾向になる上に、利尿剤で血液をひくと、さらに血液の粘調度が悪化するので危険度が増します。
 脳梗塞で最も怖いのが心原性の脳梗塞です。原因は心房細動です。40代50代に上室性期外収縮のある人が往往にして心房細動に移行しやすい傾向があることが言われています。
心房細動になると心臓が不規則に収縮するため、繊維素や血小板が絡み合って血栓ができやすく極めて危険です。
 予防は各種血栓剤が使用されます。
バイアスピリン、プラザキサ等ですが、これらは胃にビランがあると胃内で出血し重篤な貧血をきたすため、通常、プロトンポンプ抑制剤(ネキシウム、パリエット、オメプラゾン。タケプロン等)が併用されています。
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2013.05.20
 夏になると尿管結石の患者さんが増えます。 背部痛から始まり、ひどいと嘔吐を伴います。
抗コリン剤や点滴をして対処しても激痛がひどい時は鎮痛剤が必須の病気です。
 尿管結石を起こしやすい人は尿管の構造上の問題と言われていますがそればかりではありません。
頻度の最も多いのが蓚酸カルシウムの結石です。蓚酸の多い食品を避ける必要性があります。チョコ、バナナ、ホウレンソウ、さつまイモ、ピーナッツ、コーヒー、紅茶、ビールなどです。
内因性に高蓚酸尿症を作る成因にビタミンCの大量摂取も原因と言われていますので注意をして下さい。
蓚酸は腸管でカルシウムと結合しやすいのでカルシウムを適度に取れば、腸管から排出が可能です。
 治療は水分の多量摂取が肝心です。これに抗コリン剤(ブスコパン)の投与、排出促進剤(ウロカルン等)が経口投与されます。痛みがひどい時は鎮痛剤の座薬が適切と思います。元々吐き気を伴いますので鎮痛剤の経口投与はきついと思われます。
 これらの療法が無効な場合は内視鏡的摘出術や対外衝撃波破砕療法などがありますが、内視鏡のほうを勧めます。
当院に何人も対外衝撃波破砕療法に腎機能が不良になった患者さんが見えているからです。
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2013.05.13
中高年、特に高年になると爪の水虫が増えます。足の水虫は治りますが、爪は難治性です。
 原因は爪が下の皮膚と十分な密着性が失われここに水虫菌が侵入するからです。治療は内服薬が中心になります。それでもなかなか治りません。
 どうしたら防げるかというのが最大のポイントです。爪の切り方を工夫して下さい。
 まず深爪はやめてください。切り過ぎれば隙間が生じます。横も斜に深く切るのはやめてください。これも切り過ぎれば隙間が生じます。この隙間こそ水虫菌の侵入経路の最たるものです。
先端のとがった靴も足を圧迫しいい結果をもたらしません。
 名門の皮膚科はどこですか、とかいい薬はありますか?という質問も結構ですが侵入経路の撲滅こそが最大の防御です。
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2013.05.07
3月は超多忙でしたが、4月は一転して暇で1740名の来院者でした。
 今日は静脈瘤の治療についてお話します。
おもに下肢によくみられます。形状により伏在静脈瘤、側枝静脈瘤、網目状静脈瘤、蜘蛛の巣状静脈瘤に分けられます。
 一般に下肢にできて気になるのが伏在静脈瘤です。静脈は末端から中枢に向かって流れます。中枢から末端に行かないように静脈には弁があります。逆流防止弁です。この弁の破壊によって静脈瘤が出来ます。
 治療は軽症なら保存療法と言って弾性ストッキングを付ける方法です。進行、増悪した際は従来は硬化剤を注入する硬化療法やストリッピング療法と言って麻酔科で針金を壊れた弁にまで挿入し、一気に引き抜く方法があります。
 近年これに代わって血管内レーザー療法が普及してきました。都内の専門施設のほか大きな大学病院等でもできますので、ネット等で探してください。なおこの療法にも医療保険は適用されます。
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2013.04.30
ヘルペスについて
最近自分で見つけたもの
御岳方面の患者さん、腹部の痛みで来院。場所はみぞおちのやや左。胃腸科で胃カメラ、ついでCTも撮影してもらったが異常なし。
 この辺でヘルペスかなと構えていたら案の定、腹部にヘルペスが出現。点滴で完全治癒。これはしてやったり。
 次は見つけられなかった2例。
90歳の女性、腰やふくらはぎが痛いというので往診したりしたが一向に改善なし。
本人に痛いのは腰ですよね、と確認しても腰と言うので注射や座薬投与したが治癒せず。
土曜日の時間外に痛みがひどくなったため、総合病院に送ると、腰のすぐ上の背部にヘルペスがあったそうです。
 最後は6歳の小児、おちんちんに赤い発疹。一つ一つは5o位あり、中央には噴火口みたいな濃いへそがあり、多発してました。小児なので性器ヘルペス(単純ヘルペスの2型)は考えませんでした。
皮膚科に依頼すると、皮膚科での診断はヘルペス。祖父が口唇ヘルペス(単純ヘルペスの1型)だったので感染したのではと言われました。
 大人の反省点は腰と言われても背部も見なければ見落とすことを学びました。小児の性器のヘルペスは医者になって初めての経験でした。
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2013.04.25
 今日は高齢者に多い変形性膝関節症についてお話します。
太ももの下には大腿骨という太い骨があります。腿の中心にあると思ってください。膝には前面を覆う膝蓋骨があります。
 これはよく膝のお皿と言われています。その下に下腿を支える2本の骨があります。この2本は脛骨と腓骨と呼ばれています。膝はこの上部の大腿骨と下腿の脛骨と腓骨がぶつかり合う場所です。
実際にぶつかってしまうと、機能が果たせなくなるために、ここに関節包という袋があり中には滑膜があります。
 大腿骨の下端には関節軟骨があります。同様に脛骨の上端にも関節軟骨があります。上下は関節軟骨、左右は滑膜で囲まれた空間が膝関節になります。上下の関節軟骨がぶつかってしまうと関節軟骨の破壊が進み、骨同士のぶつかり合いになり、さらに関節が痛むようになります。
 これが高齢者に多い変形性膝関節症です。防止には運動が一番です。太ももの筋肉や下腿の筋肉はこの関節軟骨同士がぶつからないようにしっかり支えますから、筋力のある人は変形性膝関節症にはなりにくい傾向があります。なりやすい人は筋力がなく、かつ体重の重い方です。
 やや膝が痛んできたときに、お勧めは入浴エクササイズです。入浴しながら湯船に足をつっぱらせて、湯船をけるような運動をすると効果的です。膝も暖められるし、関節液の老廃物を押し出し、新たな関節液と共に栄養素が送り込まれるからです。
5〜7秒位足を突っ張って、5〜7秒位で両足の力を抜くという運動です。手軽な運動ですので是非やってみてください。
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2013.04.17
 長い付き合いのある奥多摩の患者さんが昨年頃より血尿を訴えていました。
「病院を紹介しましょうか」と振ると、すでに「泌尿器科の専門医院に行っています」ということで安心をしていました。「前立腺癌はない」と言われているとのことで、こちらも安心していました。
 しかしながら徐々に血尿が悪化しているとの訴えがあったのでもう一度病院での精査を勧めてみました。患者さんも一向に良くならないので、専門の医院に直訴して病院の紹介を依頼しました。そこから紹介された病院で評判の良かった先生はすでにその病院を辞めているとのことで、そこの病院ではなく、総合病院を希望したそうです。
 総合病院での精査の結果は膀胱癌でした。手術を内視鏡下で行ったということです。泌尿器科の専門医院に行っていたのでこちらとしてはまさかという感じですが、本人は昨年「紹介しましょうかというのを素直に聞いていればよかった」と後悔していました。
 今回の事例での教訓としては
1、血尿イコール前立腺癌と決めつけない
2、泌尿器科の専門医院に行っていても、当院でも尿細胞診等を行って膀胱癌の対応をする
3、泌尿器科の専門医院でよくならない時は、よく説明して病院での精査を勧める
といったことです 
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2013.04.11
 患者さんから受ける質問の中で最も多いのが、「どうしたら痩せますか?」です。
高齢になるとめっきり痩せて口の周りの皺がはっきりする方がいます。
がまぐちの口周りとか揶揄する方がいますが、痩せる一番いい方法は食事を減らすことです。
 ホリエモンが刑務所から出所してきましたがかなり痩せて出所しました。
ホリエモンの供述や文献からみると痩せるコツは食事量、食事のタイミング、食事内容がポイントと思われます。刑務所ではかなりきつい労働をさせられ、食事も麦飯中心の食事と本人が言っていました。
麦飯は白飯に比べダイエット効果はあることは周知のとおりです。食事は極めて重要なポイントです。
 よくきつい運動をすれば痩せますとか運動器具で痩せますというような事が書物に書いていますが効果は疑問です。私も週に4回以上かなりきつい運動をしますが一向に痩せません。
理由は睡眠前に食事をすること、睡眠時間が少ないこと、一回に食べる時間が早すぎること、ケーキや、フライドポテト、カーマンベールチーズなどを間食してしまうことなどがが原因のようです。
 減量するには睡眠前にとらない、食事の早食いはしない、脂肪の多い食事(乳脂肪も含む)を避ける、カロリー計算に基づく献立で食べるというようなことが肝心ということです。
最近、生協をはじめ各種の夕食の食事配達が始まっていますが、カロリー計算に基づいて食事をとることが肝心に思われます。
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2013.04.07
 ここ何日か39℃以上の熱発で来られる患者さんがいます。インフルエンザや溶連菌感染にも注意を払っていますが、ほとんどが扁桃腺膿瘍です。
 扁桃腺膿瘍というのは喉を見るとローマ字のMのようになっています。真ん中の垂れ下がった部分は俗に喉チン子という風に言われています。この両脇が腫れて、赤味の発赤の中に白い白苔のようなものが出てきます。
 これが扁桃腺膿瘍です。治療はペニシリンが中心ですが、高熱が続く場合は抗生剤の点滴が必要です 抗生剤の中には反応性のいいものと悪いものがありますから、一番合いそうな抗生剤を点滴する必要性があります。
 2〜3日点滴を施行しても収まらない場合は、扁桃腺の摘出術が必要になる場合もありますので、大きな病院の耳鼻科に紹介が勧められます。
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2013.04.01
 3月は年末が来院者がやや減ったため、結局保険関与分のみで2080名になりました。
それでも開業以来の新記録を達成しました。これに予防接種や健診が加わっているので実質数は2100名を優に超えていると思います。
 今日は最近市から送られてきている慢性腎臓病についてお話します。
医師会と青梅市立総合病院のとのコラボで慢性腎臓病の患者さんと予備軍の患者さんに再検の案内が送られてきています。この送付の基準は昨年度の検診におけるeGFRの値に基づいて送付されています。eGFRというのは推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtoration ratio)の略字です。
 この値が60を下回ると慢性腎臓病と診断されます。これが進行すると将来的に透析に至るようになったりするため早期の予防という面で、再検をし必要によっては青梅市立総合病院の腎臓内科木本部長のところへ早めにご診療を賜るように依頼してくださいというものです。
eGFRは男女で計算方法が異なりますが結果的に60以下は一回は専門の御高診を仰いでくださいという企画です。
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2013.03.28
今日は肺炎球菌ワクチンの話をします。肺炎の起炎菌の中で最も頻度の高いのが肺炎球菌です。
頻度で言うと70歳以上は30%程度、70歳未満では20%程度です。たったそれだけですかと思うほどの頻度です。肺炎の起炎菌にはクレブシエラ菌、インフルエンザ桿菌等多種の起炎菌があります。
 高齢者で、特に弱者は免疫抵抗力が著しく弱いのでワクチンは必須の防御システムと思います。細菌が侵入してくると、粘膜成分や、単球(マクロファージ)、白血球の中で細菌と戦ってくれる好中球が防御に当たります。
 しかしながら高齢者でこれらの抵抗が弱いと肺炎になります。肺炎球菌には体の防衛機構を防ぐカプセルのような膜があります。
このカプセル(莢膜)の中に病原菌がいます。莢膜は90種類以上の型があります。この中の頻度の高い23種類に対するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。
それでも肺炎を引き起こす起炎菌の30%に過ぎないので、風邪やインフルエンザでは早期の治療が勧められます。特になかなか解熱しにくい時には早期の抗生剤の点滴が望まれます。
肺炎球菌のワクチンは医療機関によって様々ですので価格は各医療機関にお尋ねください。行政によっては3000円程度の補助金がるところもあります。
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2013.03.24
 3月23日の土曜日までの来院実績数が1860人を超えました。馬場医院の記録が2056名で、月末まであと5.5日の診察日があるので、多分これを上回る可能性が濃厚になってきました。
 本当にありがたい数字ですので、今後も期待に答えられるようにより一層精進していきます。
 最近、患者さんから頸動脈のエコーの依頼が多く、このエコー技術の習得、及びこの機械の導入の双方を検討してきました。
患者数が多くなれば当然このような需要が高まるのは自明の理であります。そこでついに最新型カラードップラーのできる超音波装置を購入契約を済ませました。近日納入になります。納入後は白黒の普通のエコー以外にも、頸動脈や心臓の血液の流れがダイナミックにカラー描写できる装置で詳しく診断できるようになります。
 動脈硬化度を四肢の血圧の測定で診断するような装置もありますが、実際頸動脈にプラーク(油の塊)があるか否か、頸動脈内皮がどの程度厚く硬化を始めているかというような診断は四肢の血圧の測定で診断するような装置では出来ません。
従って患者さんが頸動脈のエコーの依頼をしてくるのも根拠のある話です。これに答えるには血液の流れがカラー描写できる装置の導入しかありません。
頸動脈にプラークがあると脳梗塞の危険因子であることを患者さんも知っているのでこのような依頼が増えてくるわけです。
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2013.03.18
 ここにきてかなり多くの人が 往診に出ようとしている時間やホームの定時診察に出ようとしている時間帯に「目がプヨプヨのゼリー状になりましたから診てください」と言って来院されます。
結膜浮腫という病気です。白目の表面の上には結膜がありますが、この結膜は白目に密着しているわけではないので、炎症を起こすとこの隙間に水分が貯留する現象です。
 一般的にはアレルギーの点眼薬、もしくは抗炎症性の点眼薬等で治癒するのですが、病態を知らないと慌てるし、若干見えにくくなるので心配されての来院です。
近隣に眼科の大きな医院があるので、なぜ私のところに来るのかとても疑問なのですが。とりあえずの治療は必ずしています。
必ず眼科に行ってくださいというのですがアレルギーの点眼薬や抗炎症の点眼薬で治癒してしまうため、眼科に行っていないみたいです
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2013.03.14
木曜日もたくさんの花粉による咳喘息の患者さんが訪れました。
 風邪だと言われている方が大半で、持ってきた薬を見ると、アレグラ、レスプレン、ムコダインの3種類でした。レスプレン、ムコダインは一般の風邪でもあまり効きません。
ですから咳喘息ではなお効きません。中には高容量のホクナリンテープや高容量のテオドールを処方されて、頻脈や手の震えもある方もいらっしゃいました。
咳喘息は病理学的にはアレルギー性の肺臓炎であり、気管支喘息ではありません 従って、この病理的な背景を理解しないと、マイコプラズマ肺炎とか気管支喘息とか言われて一向に治らない薬をもらい続けることになります。
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2013.03.11
 今日は目薬について書きます。
今日見えられた患者さんが、目の痒みが一向に収まらないということを訴えられました。
「眼科に行けば」といったところ「眼科に行っても効かない」という訴えでした。
 眼科の処方を見せてもらったところ アレグラのジェネリック薬品(フェキソフェナジン)とりポスチンという抗アレルギーの目薬、さらに強力ステロイドのオドメールという点眼薬でした。
この処方どこが効かないかというと、まず抗ヒスタミン剤が処方されていません。
さらに患者さんが一般の内科の医院から転院して行ったのにもかかわらず、 市販薬にもなっているアレグラと同成分のジェネリック医薬品(フェキソフェナジン)を処方されている点です。市販薬にも認可されたというのは、効き目が強くないので、医師の指示がなくて安心(それだけに効力が弱い)な薬です。
従って
1、抗アレルギー剤をより強力な薬にすること
2、抗ヒスタミン剤を併用することがクリアーされれば、強力ステロイドの点眼薬はひとまず処方せずに済むかもしれません。
 自分の経験上は(医師として、かつまた花粉患者として)より強い抗アレルギー剤と抗ヒスタミン剤を併用し、さらに抗アレルギー剤の点眼薬を併用すれば、かなり目の痒みは軽減されます。
 それでもなかなか治らないとなれば、そこでステロイドの点眼薬を処方することになります。ステロイドは効くのは当たり前ですが、感染したりすると目の角膜を傷つけやすいので最後の切り札にしておくことも肝心です。
 当院では最後の切り札にしています。いろいろ薬を組み合わせて、できるだけステロイドの点眼薬(オドメール、DX、フルメトロン等)は処方しないように努めています。
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2013.03.10
自分も花粉症なので今年の花粉症のひどさは十分に感じます。目が痒くて痒くて困っています。
 花粉症の治療について概論を記します。
まず花粉症の注射について
以前ある診療所などに大量の人が押しかけていた時代がありました。交通整理までいたそうです。そこで注射をすれば軽くなるという理由でした。栃木や多摩などに何軒かの診療所がこの治療法をしていました。
 この治療はケナコルトやリンデロンといった大容量ステロイドで免疫応答自体を奪ってしまう治療方法でした。ステロイドはプレドニン換算で30mgまでは抗炎症、それを超えると免疫力を落とす免疫抑制作用がありますからよく効くのは当たり前です。
 ところがこれには細菌やウィルスに対する抵抗力も落とすため、インフルエンザにかかっていたりすると、脳症を起こしやすくするため国で差し控えるよう通達が出ました。
 そこで今はこの大量ステロイド治療はすたれました。今では代わって免疫グロブリンに最初に結合して、花粉の結合力を抑えるような注射が普及しつつあります。
 この他にも減感作療法と言って、直接花粉エキスを皮下に注射するような治療方法もありますが、ショックをきたす例があり、小規模施設でやるのは極めて危険です。
 皆さんはどこの医院や診療所にも、挿管チューブなどがあると思っていられるかもしれませんが、ない施設も多々ありますし、気管内挿管や中心静脈穿刺をそれぞれ1分以内でできるのは救急の経験のある先生方に限られます。
従って減感作療法は、病院ならいいですが診療所規模ではきわめて危険です。
 薬物は抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、抗ロイコトルエン剤が代表的な3剤です。一般的にはこの3剤を全て使うと、薬局でのお支払いが極めて高くなるため、前2者を使用している先生方が一般的です。
防衛軍に例えますと、抗ヒスタミン剤は上陸部隊の撃退、抗アレルギー剤は上陸用の艦船の撃退が主な役割です。従って抗ヒスタミン剤だけでもとりあえずは何とかなります。
抗アレルギー剤だけですと痒み、くしゃみ、鼻づまりは治りにくいです。従って抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の両者の併用が最も適しています。鼻閉がひどい場合はステロイドの吸入も効果的ですが、重症例では抗ロイコトルエン剤が効果的です。
 咳喘息にまで進展した場合はいくつかの薬を組み合さないと一向に治りません。この治療はかなり難しく、ピタリと治してしまう施設もあれば一向に効果のない薬を出し続ける施設もあります。アレルギー療法に詳しい施設での治療をお勧めします。
 咳喘息については馬場医院の最初の赤文字部分をクリックしてください。市販薬としてアレグラやアレジオンが発売になりましたが、これらは弱い抗アレルギー剤なので単独ですと効きにくいです。アレジオンに至っては大人なのに10mgと小児の量が設定されているので尚更効きにくいと思います。
目薬等はまた後日に記します。
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2013.03.03
2月は保険関与の患者さんだけで1887名の患者数でした。その割にはあまり忙しさを感じない1月でした。
 今日は睡眠の続きを書きます。睡眠には浅い眠りと深い眠りがあります。浅いのをレム睡眠、深いのをノンレム睡眠と呼びます。
これを人間は眠りの中で繰り返しています。浅い睡眠でも体は休んでいます。深い眠りになると今度は脳も休んでいます。うとうと眠るとレム睡眠になります。
 ちなみにレムってなあにという質問に答えますと、早い眼球運動の英語の略語(rapid eye movementの頭文字のrem)です。浅い時には眼球運動を伴っているからです。
ぐっすりとぐったりがわかりやすいと思います。ぐっすりが浅い眠りのレム睡眠、ぐったりが深い眠りのノンレム睡眠になります。
 以前カフェインや煙草に含まれるニコチンが眠りにはよくないという話をしたのを覚えていられるでしょうか。実はこれ以外に最近指摘されているのがパソコンです。
パソコンから放たれるブルーライトが睡眠の障害になるそうです。気を付けてください。高齢者がよく不眠を訴えますが、昼間うたた寝をしていては、夜寝つきの悪いのはごく自然なことです。
ましてや肉体的な疲労がなければ、なおさら寝付かれないのは至極当然なことです。
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2013.02.25
 25日の夕方に眼科を再紹介してもらいたいとの依頼がありました。
近くの眼科でいいとの依頼でしたので近医を紹介しました。紹介状はいらないとのことでしたのでこの眼科に行き、白内障の手術を受けることになりました。
 ところが術前の内科の検査が必須条件で、内科は眼科指定の診療所もしくは医院に限るとのお達しがあったそうです。その診療所は当院に受診するようになる前に診療を受けていた診療所なので、行き難いとの事でした。
 それなら「折角準備が整っているのだから青梅市内にあるもう一つの医院に行けば」と言ったのですが、 患者さんは指定の診療所に行かないと院長の気分を損なうかもしれないと言って、他の医院もしくは病院を紹介してほしいとの結論に至ったそうです。
眼科の院長も別の医院の院長も桐朋の先輩、後輩なので機会があったら相談してみようと思います。
 本題、先日お話したカーボカウントは多くの人から相談を受けました。手っ取り早いメタボ解消は朝食にクリームチーズ、ヨーグルト、牛乳を摂って、パンを食べないあたりが簡単な方法です。運動も肝心ですが寝る前にごっそり食べれば元の木阿弥です。
とにかくでんぷん質(パン、ごはん、麺類、イモ類)を避けるメニューにぜひ挑戦してみてください。脂肪やたんぱく質を多く摂取しても痩せてくるそうです。
糖尿病の人は改善度が著しいそうです。ぜひやってみてください。
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2013.02.18
冬になると結構やけどの患者さんがが来ます。やけどは症状により1度、2度、3度に分けられます。
1度は発赤のみ、2度は水泡、3度は組織に及ぶ重症熱傷です。
 ここで1問クイズを出します。
誤って、お湯を手のひらから前腕にかけてしまい、水泡を伴ったやけどを負いました、どのように処置をしたらいいでしょうか?
1、救急車を呼ぶ
2、すぐに医者に行く
3、水道水で流す
4、水道水で流しつつ、氷水を作ってもらう
最も好ましいのは4番、3番も正解ですが火傷は冷やさないと組織の奥まで進行するので水道水で冷やしつつ氷水を作ってさらに冷やすのが正解です。10分以上冷やしたら医者に行って処置をしてもらって下さい。
 始末の悪いのが低温やけどです。寝たきりのおじいさんがいたりすると、寒いからとか言ってあんかやホカロンなどをあてる人がいますが、このような人は熱くてもよけられないため、ロースト状の深部に及ぶやけどを作りやすい傾向があります。
ややお金がかかりますがオイルヒータ−などで部屋全体を暖めることをお勧めします。
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2013.02.13
先日NHKでも放送されていましたが、カーボカウントというのが今話題になっています。
 カーボカウントというのは、炭水化物やイモ類を多く摂っていると痩せないし、糖尿病を悪化するという理論です。
イスラエルにおける集団実施から得られた事実です。簡単に言うと大盛りラーメン、半ライスねなどという注文を繰り返すと、糖も悪化、体脂肪もどんどん増えてしまうという理論です。
1日に1食くらいは炭水化物を抜く食事にしたりすると、みるみる糖が改善しますというものです。
 米国では15gの炭水化物を1カーボカウントにしていますが、日本では10gを1カウントにしているところが多いです。
日本食は一見脂肪が少なく、見た目はあっさりしていますが、納豆や焼き海苔、みそ汁などには、おいしいご飯がつきものですので、ついついご飯の量、つまり炭水化物の量が増えてしまいます。
さらに、里芋の煮つけとか肉じゃがなどを食べるとさらにカーボカウントが上がり、糖尿病の人のみならず、肥満傾向の人にとっては痩せにくい食事メニューになってしまいます。
 お肉を摂って、野菜を摂り、一切の炭水化物(ご飯、パン、うどん、スパゲッティ、イモ類など)を避ける食事に挑戦してみてください、というのがカーボカウント理論の趣旨に近いものになります。
興味を持ったら、特に糖尿病の人、肥満に人は挑戦してみてください。
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2013.02.07
水曜日に、「インフルエンザの可能性が極めて高いが今日は今のところ陰性です」と、診断した患者さんから、夜に総合病院に行ったら溶連菌感染症でした、と多分苦情だと思いますが連絡を受けました。
職員が対応したのですが、途中で僕が代って説明をしました。
 成人が38.6度以上の高熱を認めた時に、まず考えなければいけない疾患はインフルエンザ、膀胱炎もしくは腎盂腎炎、扁桃腺膿瘍、溶連菌感染症です。膀胱炎と腎盂腎炎は既往からわかりますが、難しいのは他の3つです。
扁桃腺膿瘍は白苔が見えなければなかなか確診できません。インフルエンザも24時間以内はテスト陰性がよくあります。溶連菌は小児ですとイチゴ舌に発疹や咽頭発赤(両隅だけでなく中央部まで発赤が及ぶ)などで疑いがかけられます。
成人の溶連菌感染症はは手掌に紅班が及ぶものもありますが、最後は溶連菌キットのテストしかありません。
 今の時期ですとインフルエンザのテストを優先するため、溶連菌のテストを真っ先にする医療機関は少ないと思います。但し、他院でインフルエンザは陰性でインフルエンザの薬を飲んでも(吸入しても)よくならないとなると、話は変わってきます。
扁桃腺膿瘍、溶連菌感染症を考え易く、検査をしようという気になれます。「よく喉を診ればぴたりとわかる」というようなことを雑誌に書く先生がいますが、我々は易者ではありません。
最終的にはキットを使わないとわかりません。
 今の時期ですと、インフルエンザが猛威を振るっているため多くの医師は確率的にはインフルエンザのテストを真っ先にすると思います。つまり、初診か再診かで検査方法も変わってきます。この旨を私はこの方に言いました。
 しかしながら、言い訳ばかりでは経験が生かされないので、今後は検査は後日にしても(インフルエンザの検査に溶連菌の検査までも一緒に施行すると、かなりの高負担になってしまいます)、ペニシリンをインフルエンザの検査が陰性に人に出しておけば、この方のように、夜救急に行かなくて済んだのかもしれません。なぜかというと扁桃腺膿瘍、溶連菌感染症はペニシリンに感受性があるからです。
ペニシリンは薬価も安いので一ついい経験をしました。
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2013.02.01
 1月は保険請求分だけで1876名の患者さんにお越しいただました。これに乳児の予防接種が加わって、1956名の総患者数になりました。
新患が極めて多かったため、入力に時間がかかり、待ち時間がややあったかと思われます。
 今日はニガウリのお話をします。ニガウリは意外にもビタミンCの多い食物です。レモンやキウイ、ブロッコリーなどと並んでCが多い食物です。
ビタミンCはその強い抗酸化作用で、体にたまった活性酸素を除去するので、ウィルス感染予防のほか、抗老化作用もあります。またビタミンCの作用であるコラーゲン合成促進作用もあるため、関節液の保持のほか、肌荒れにもよく、血管の強化にも役立ちます。
近年、糖尿学学会から、ニガウリの抗糖尿病作用も報告されるようになりました。ニガウリの含有成分であるチャランチンが血糖上昇抑制作用があるということです。
チャランチンは炒めすぎると壊れやすいので、半炒めでニガウリを食べると一層効果があります。
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2013.01.28
いったん終息したインフルエンザの患者さんがまた増えてきました。B型のインフルエンザの患者さんも出てきました。今月はそんなこんなでもう1800名の患者数に達しそうです。
 花粉症の患者さんも来始めました。僕も花粉症がありますので症状が出始めています。
 今日は脳梗塞の前兆についてお話します。
医者になって一番苦労するのは高脂血症の患者さんのフォローです。高血圧の場合はみんな服用してくれますが、高脂血症の患者さんに服用してもらうのは一苦労です。
 ナースや医療関係者は服用に関しては抵抗感なく飲んでくれます。理由は簡単で、服用しないで脳梗塞になったような重症者を見ていますから、ああいう風になるのはまっぴらごめんと思っているからです。 ところが一般の方の場合は、説得に一苦労です。なかなか飲んでくれません。高血圧症も高脂血症を放置していると悪化します。そうこうしているうちに前駆症状が出てきます。
 まずは痺れです。体の一方の側がしびれてきます。視野の半分の欠損も多くみられるようになります。意識が時に変だなと感じる時もあります。血栓がじわり、じわりと完成していく段階での話です。完成間近になると、一過性にろれつが回らなくなったり、物が持ち難くなったりします。
 多くは頸動脈にできた血栓が脳に流入しうる時に起こります。喫煙の習慣があると、さらに起こり易くなります。小血栓ですと人間の自己防衛で血栓を溶解しようとしますが、大きいものですと、アウトです。その日から麻痺の人生が始まります。
 防衛の基本は、高脂血症を甘く見ない・高血圧を治す・運動をして血流を良くする・たばこ等血管の攣縮をさせるものの習慣はやめることです。
 患者さんに私がよく言っていることは田中角栄総理でも日本は制しましたが、脳梗塞は制しきれませんでした。それほど怖い病気です。
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2013.01.21
 A香港型インフルエンザが大流行になりました。
1日当たり30〜40人くらい来ます。そのうち75%位が陽性です。インフルエンザは発症後24時間ないしは36時間は検査が陰性のこともよくありますので、医院に行って陰性と言われてもそのまま信じないで下さい。
 このことは患者さんに医師が伝えるべきなのですが、インフルエンザは発症後24時間ないしは36時間は検査が陰性のこともあること自体を、医者自体が知らないこともよくありますので、医者に行っても、一向に解熱しない場合は、検査の再検をお勧めします。
 なおよく某医院では陰性が多いみたいな悪評を流す患者さんがいますが、このようなことはありません。すべて同じようなキットを使用しています。
肝心なのは初期に陰性の症例があることを医師がしっかり把握しなければいけないことです。また検査が陰性でも発症時期から間もない場合は、「明日解熱しなければ、また来院してください」と申し伝える必要性があります。
 こうしないと一向に熱が下がらないという現象が起きます。また最近流行りの吸入系では吹いてしまう人がいます。容器に入った粉を吹いてしまうと、吸入前に飛び散ってしまい、吸引しても粉が入って来ないという現象が現れます。
これですと効果は全くありません。薬局さんでよくよく反復指導してもらうことが肝心です。

 さて今日の主題はカフェインです。
摂り過ぎの原因はコーヒーの飲みすぎです。コーヒーは紅茶の2倍、緑茶の2.5〜3倍のカフェイン含有量があります。ちなみにウーロン茶にもカフェインは含まれています。
カフェインの取り過ぎは不眠のほか交感神経系の異常緊張をもたらすため、血圧の上昇や心臓への負荷があります。
不眠の原因にもなりますし、常用している人が1日抜いたりすると頭痛をもたらすことがあります。従って程々の摂取をお勧めします。深夜のカフェインの取り過ぎは不眠の原因になりますから、カフェインレスのルイボスティーや紅茶なら伊藤園のティーズティーのようなカフェインレスのものがいいと思います。伊藤園さんはオーイお茶ではカフェイン含有の普通のお茶を販売しつつ、ティーズティーのようなカフェインレスのものも販売しています。
欧米ではMORNING BUFFET(日本で言う朝のバイキング)でも、デカフェというカフェインレスのコーヒーがあります。心血管系の罹患者が多い欧米ならではの配慮です。何事も取り過ぎは健康によくないので注意してください。

 土曜日の午後、たくさんのネット経由の患者さんが来院されました。
どうやって馬場医院を知りましたかと聞くと一様にyahooの検索で 青梅市 医院 呼吸器科 の3つを入れると馬場医院と小林医院が検索され、馬場医院をクリック 土曜日の午後にやっていることはこの検索にhttp://babaiin.comが載っていたので、ここをクリックすると土曜日の午後にやっていることがわかったと言っていられました。
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2013.01.17
 睡眠薬には医科で処方される薬には2種類があります。
 1つはベンゾジアゼピン系と呼ばれる薬です。
作用時間から超短期型のマイスリー、アモバン、ハルシオン。短期型のレンドルミン、デパス、エバミール、短期、中期の中間にあたる型のリスミー、中間型のサイレース、ベンザリン、ユーロジン、長期型のドラール、ソメリンに分類されます。
中、長期型はよく効きますが翌日も残る傾向があります。仕事中にポカが出やすくなります。集中力が欠如する傾向が出ます。
通常、以下でよく処方される薬は超短期型ではマイスリー、アモバン、短期型ではレンドルミン、デパス、長期型ではベンザリン、ユーロジン、長期型ではドラールがよく処方されています。
 それぞれにジェネリック医薬品も出ています。マイスリーにはゾルビデム酒石酸塩、アモバンにはゾビクロン、レンドルミンにはグットミンなどがあります。
ハルシオンはいろいろ問題があり今は処方が減少しています。
 睡眠薬は飲まないに越したことはありません。理由は副作用です。薬が代謝されずに残ると朝になっても眠さが取れません。筋弛緩効果もあるため、高齢者ではふらつきが起きます。(逆にこの副作用を利用して筋緊張性の頭痛の時にデパスを使用することもあります)。
 もう一つは記憶障害が出やすいということです。記憶が飛んでしまうことがあります。
ベンゾジアゼピン系には上記のような副作用があることは記憶しておいてください。
 もう一つの薬はメラトニン受容体作動薬です。武田薬品からでているラメルテオン(商品名ロゼレム)です。効果は人によってまちまちです。効かないよという人もいます。
 以上色々述べましたが一番いい睡眠薬は疲労です。疲れていればすぐ眠くなります。出来うる限り睡眠薬は飲まなくて済むように疲労してください。
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2013.01.14
 14日の祭日は大雪でした。どういうわけか青梅市内のほうが石神より雪が多かったです。わけあって聖明園さんに2日通いました。
 今日の大雪の日、根ヶ布から少し登って、右折したところに最後の急坂があります。僕は4駆スタッドレスのセレナでしたが、怖かったので下に車を停めて、徒歩で上がりましたが、降りてくる車が、側壁にぶつかって立ち往生していました。タクシーの運転手さんは、実にうまく昇降していました。
本当にこれがプロなんですね。聖明園さんに登坂は尋常でないほど急坂ですから4駆でも怖いのですがタクシーは後輪駆動ですから、腕がなければスリップさせてぶつかってしまします。
 さて本題。
11日の金曜日からA型インフルエンザの罹患患者が急増しています。薬局のテーブルにも抗インフルエンザ薬が並べてありました。成人の場合、発熱が必須の症状ではないので、疑わしきは検査をしてください。37℃前後の発熱でも陽性患者がかなりいます。小児の場合は発熱がいい目安になります。
 今日は睡眠の話をします。必要な睡眠時間は小児で8時間半、中学生では7時間半、成人では7時間とされています。一気に眠るほうが効果はあります。身体障害などがあると臥床を昼間からするため、うたた寝をしてしまうため夜に眠れないと訴える方が多いです。皆さんも昼食後に横になってみてください。多分1時間以上は寝てしまいます。
昼間に寝てしまう癖がつくと夜に眠りにくくなります。これ以外にも眠れなくなる要因は夜に入る熱い風呂、激しい運動、夜間のカフェインの取り過ぎ(お茶やコーヒーに含まれる)、たばこの吸い過ぎ(ニコチンによる覚醒作用、アドレナリンが出るためです)があげられます。お酒は眠りにはいいのですが(入眠に適している)深い眠りにはならないため早く起きてしまうことがあります。「俺は大丈夫だよ、酒で十分寝れるよ」という人は過労が深い眠りを要求しているからです。
 次回は睡眠薬についてお話します。
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2013.01.06
新年おめでとうございます。
更新が遅れましたが今年も書いていきます。先月は保険を使用した患者さんだけで1850人に来院していただけました。これにインフルエンザや小児の予防接種の患者さんが加わっているので実質1900名以上の患者数に達していると思います。結構忙しい12月でした。
 よく座右の銘はなんですかと聞かれますが、私の座右の銘は男はつらいよの主題歌の2番の出だしです。

どぶに落ちても根のある奴はいつかは蓮の花と咲く

どんなにつらくても、自分が嫌になっても、運が付かなくても、家族や親が困ってもどぶに流されず、しっかり根を張っていれば、そこから這い上がれるということです。失業しても、給与を減らされても、くさらず、辛抱強く生きていれば、いつかは時が解決してくれます(蓮の花が咲いてくれます)。
景気も安倍政権で徐々に改善してきています。頑張りましょうね 皆さん。

さて主題。
患者数的にはノロウィルスも一息つきましたが、昨年の暮れに小作と古里のすし屋が2軒ノロウィルス中毒騒ぎで営業停止になったそうです。
寿司屋さんも大変ですね。皆さんもよく塩素入りの液体でよく消毒してください。塩素はどこで買えますかという質問がよくありますが、皆さんがよく使うキッチンハイタ―に塩素は入っています。薄めればいい消毒剤になります。使ってみてください。
 代わって流行してきたのがA型のインフルエンザです。一日に3〜4人は罹患しています。38度以上の熱発、節々の痛み、体のだるさと症状が当てはまる項目がある患者さんを検査するとインフルエンザに罹患してます。
よく医者はインフルエンザにかからないのですかと聞かれますが、どういうわけか私は一向にかかりません。
どうしてかは自分にもわかりません。予防としてはヨーグルトのような免疫増強食材を食べること、お茶でうがいすることが肝心と思います。
テレビで言うように、よく手洗いしても効果はないと思います。手洗いして効果のあるのはノロです。薄い塩素で何回も手洗いすれば効果的です。
体を無理せず、休息を取り、過度の飲酒のような免疫を落とすようなことをせず、部屋を暖めて寝ることが必要です。インフルエンザは最高気温が10〜12度以下で、乾燥条件下でよく流行します。
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2012.12.26
 今年の最後のブログは医者の経済事情について。
医者は景気不景気関係なくいいですねとよく言われますが、じつは勝ち組と負け組に真っ二つに分かれているのが現状です。
 以前はいい加減な医院でも十分すぎるほどの収入がありました。
13年くらい前の話です。現在の1人あたりの収入は、相次ぐ保険支払いの引き下げで、このころの66%位です。簡単に言うと1月500万円の収入が330万円の収入になっています。
 これは患者数が一定の場合での話です。過当競争の地域では他院に患者さんを食われますから、さらに落ち込みが激しいのです。患者数が減ると330万円の収入が維持できなくなり250万円くらいまで下がっている医院も珍しくありません。
この中から問屋への支払い、納税、職員への給与を支払うと、かなりじり貧の医院も出てきます。但し勝ち組になると患者数が増加になっているため、500万円が400万円の落ち込みで済んでいます。
 つまり何とか生き残れているわけです。このような世相のため、自費収入(診断書料等)を上げようとしたり、インフルエンザを2回打ちなさいと指示したりする医院が出てくるわけです。
 しかしながら、このような方針は、さらなる患者数は落ち込みをもたらすと私は思うのですが、皆さんはいかが思われますか。なかなか厳しい世相なのです、医師も。
来年は1月3日か4日ころに書きます。
みなさんよい年の瀬を。
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2012.12.24
 日曜日にフジテレビでグループホームの実態というのを放送していました。
看護師でもない、ヘルパーの資格もない素人が、ひたすら違法な処置を続けているうちに褥瘡(床づれ)が悪化して瘻孔(皮膚が腐って孔を作ること)を作ってしまった例です。
 なぜこのようなことが起きるかというと、国には重症な症例がグループホームにいるという想定がなされていないからです。
グループホームは軽症なかたや、軽い認知症を扱うといった基準があります。しかしながら実際は劣悪な環境のグループホームにいる方が多いのが現状です。
派遣される医師は週1回、主として精神科の医師で、どこにも潰しが効かなくなったような方が来ているのが事実です。
ですから褥瘡とかが出来ても、内科の疾患にかかっても治せないといった事実があります。国もこの状況は把握しています。従って国は状況の悪化時には提携の療養型病院、もしくは一般病院に移しなさいという指示があります。
 しかしながら、患者さん(入所者)は入院期間中も在籍しているグループホームと、病院の入院費用の双方を支払う義務が生じてしまいます。原則的には入院時に、グループホームは契約打ち切りにすれば何ら問題は生じないのですが、そうすると、ただでさえ患者さんを見つけるのが至難なグループホームは、さらに経営が厳しくなるため、なかなか入院させないのが現状になります。
 その結果、褥瘡がグループホームでは手に負えないうちに瘻孔を形成してしまうといったトラブルに発展します。
 今後のことも考えてこのような施設への入所は十分考慮して下さい。中には良心的なグループホームもあることも事実です。
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2012.12.17
 今日は土曜日です。この時間に月曜日の更新を行っています。このブログの載るころは民主党の大惨敗が報道されているころだと思います。
この3年間民主党政権の功績は高校授業料の無料化位しか思いつきません。残念なのは復興増税を強行しながら、官僚に復興以外の使用を暗黙のうちに認めたこと、国土交通省OB前田さん(中間派の狩野派)を国土交通大臣に野田総理が任命した事です。これでは公約のコンクリートから人へは守れるはずがありません。単なる労組の代表政党では、昔の社会党みたいにいつか消えてなくなります。2大政党制は大事ですから、無党派層にも愛される党としての復活を期待します。
 さて本題、インフルエンザの患者さんが馬場医院でも5名を超えました。金曜日から土曜日に急に増えました。A型B型共に発生しています。ワクチンを接種していない方は早めに摂取してください。以前にも言いましたが1回で十分に効きます。
 次にノロウィルスですが、これが原因の感染性胃腸炎の患者さんがどこの医院でも急増中です。感染予防は手洗いとか色々な情報が錯そうしていますが、決め手はテレビでもやっていましたが、ズバリ言って塩素です。
ハイターを十分希釈して手洗いをすることです。プールのあの独特の臭さを思い出してください(スポーツジムの風呂も塩素のにおいがします)。塩素はノロウィルスの最大の防御です。
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2012.12.11
ノロウィルス感染の患者数が激増状態です。嘔気に続き極度の食欲不振、その後しつこく繰り返す下痢が主症状です。
対症療法しかありません。脱水や食欲不振には点滴が一番です。特に小児は脱水から来る症状の悪化は状態を著しく悪化させます。
 当院に点滴目的で来る小児がかなり増えています。他の医院で点滴のスペースがないからかもしれません。ノロウィルスで特に気を付けたいのは施設内での感染です。
最近某施設(デイサービスを施行している)での感染患者さんが数多く来ています。ここの職員やそこにデイサービスに行った患者さんもうつされて、数多く感染してます。施設内でも把握していて、職員には感染時には休むよう指導していますが、デイサービスは休まないので、デイサービスに行った方が次々と感染しています。多分施設内での嘔吐物の処理を塩素系で行わずに、水やお湯で処理しているためと思います。
床やトイレに吐かれた場合は必ず塩素系の漂白剤で処理してください。
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2012.12.04
 馬場医院の閲覧者が4万人をついに超えました。これからも身近な医学の情報を分かりやすく伝えていきます。
 11月はインフルエンザの患者さんの接種数だけで1500人オーバーとなりました。10月に少なかった分11月に集中しました。患者数も保険請求に絡む患者さんだけで1776人に達しました。かなり忙しかった1月でした。
 今日はやせ方の基本について解説します。 食べないようにすることが1番の近道であることは言うまでもありません。
しかしながら過度のダイエットは抵抗力も落とします。アメリカなどでは御相撲さんの小錦タイプの人には胃の切除やバイパス手術をしているそうです。そうしないと痩せないそうです。
たくさんカロリーを吸収すれば太ります。胃も大きくなり過度の食事が習慣になります。従って極端な手術が米国で行われているものと思われます。
 一般的にはまず1、早食いをしない。2、遅い時間に食べない。3、食べた後にすぐに寝ない。4、炭水化物(麺類やパン類、米類)や脂質の多いものをたくさん取らない、ひき肉や油で揚げたもの(フライメニュー)を避ける。5、お腹をゆすぶる運動をする(ランニングとかダンスのような)、などが肝心です。
 ちなみに私はかなり運動をしていますが、お腹はポチャ子です。ランニングをしないからです。エアロビクスもしていますが、ステップという足のみに負担の集中する種目をしているため、足ばかりが鍛えられてしまい、お腹はポチャ子のままです。
 体を上下にゆすぶる運動がお腹のぜい肉を取ってくれる近道です。食事に関していえば外食は炭水化物と脂質の多いメニューが多いので、家で炒め物や揚げ物を避けた煮物中心のメニューが最適と言われています。餃子もひき肉の塊ですからできるだけ控えるのがベストですが、どうしても食べたい場合は水餃子がいいとされています。結論的には、運動をしつつ、野菜中心の和食メニューが最善と言われています。
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2012.11.29
ノロウィルスが流行してきました。
まずノロウィルスについての一般的な知識から。
 このウィルスは特殊なウィルスではありません。海水中に十分な量が散布されています。トイレから流れたウィルスは河川を経て、海水中に散布されています。このウィルスを二枚貝が吸収します。この貝を加熱しなかったりするとそこで感染が始まります。
 特に牡蠣は内臓の中腸腺にこのウィルスをため込む性質があるので生牡蠣は要注意中の最たるものです。
 抵抗力の弱い老人や小児がまず感染します。貝なんか食べていないよという人もある経路で感染します。
回転寿司等で感染した子供がまず発症すると吐いたり下痢したりします。吐物は服についたり、母親がタオルで拭ったりします。この衣料が乾燥すると空気中に浮遊します。これを吸った家族が感染します。さらに子供がトイレで下痢をします。ふたを開けっぱなしにすると便器のふちについたウィルスが浮遊します。これによって次々に感染が広がります。
 さらに居酒屋などでは刺身や貝の調理に使用した包丁を変えずに生野菜の処理に使用しているような店もあります。従って貝や生の魚を食べていなくても感染する機会が存在します。
 まとめると、2次感染を防ぐために衣服に吐物が付いたら外にだし洗濯物置き場に置かない、下痢したらトイレのふたは必ず閉め、でき得ればバケツの水等でよく洗浄する。生の貝類は流行期には出来うるだけ避ける。吐物が床に付着した場合は再三水で洗浄する。食器等は塩素系の漂白剤で洗浄する(塩素系は効果があります)。以上です。
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2012.11.27
 お陰様で11月に馬場医院は開業15周年を迎えました。この15年色々ありましたが、無事にやってこられました。患者様は言うに及ばずここまで支えていただいた現スタッフや、辞めていかれたスタッフにも感謝申し上げます。
この15年の変化と言えば奥多摩の患者さんが急減し、それ以上に日向和田、和田、梅郷、柚木、畑中の患者さんが急増したことです。

 さて本題。
不眠を訴えて睡眠剤を下さいという患者さんが高齢者で増えています。
若いころは仕事や通勤、家事、運動等で体が疲れるために自然と眠れることが多かったのですが、高齢になると、仕事からリタイアしたり、奥様でも家事が減ったりして動かなくなるために体の疲労度が少なくなります。
そのうえ、暇ですと、コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェイン含有飲料の摂取も多くなるため、夜間になっても眠くなりにくい傾向があります。さらに昼間やることがないと、うたた寝をする事も多くなり、さらに眠くなりにくい傾向が増します。
 眠る前に重要なことは カフェイン含有物の摂取を控えること、喫煙(ニコチンによる覚醒作用がある)を控えること、眠くない21時頃の床入りを避け22時半頃に就寝する、運動でも何でもいいから疲れるようにすることが重要です。睡眠薬に頼らなくても眠れます。
 アルコールは夕食時のほうが適していると言われてます。寝る前の深酒は、浅い眠りになりやすいばかりでなく、アルコールの解毒に肝臓が躍起になるため、体に残った乳酸疲労も取れにくくなります。
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2012.11.20
冬場になると血栓症の患者さんが増えてきます 血栓症というのは血管内に血栓ができる病気です。
 血管は3層構造でできています。外側から外膜、中膜、内膜という3層構造です。内膜は中膜に接する内皮下層と一番内側の血管内皮細胞に分類されます。
 この血管内皮細胞が何らかの原因(主として、高血圧や高血糖などによる損傷)で傷つくと、ここにコレステロールの塊が出来てしまいます(粥状動脈硬化=アテローム硬化)。この表面が弱体化して破裂するとこの裂け目に血小板凝集が始まり、同時に凝固系統が亢進し血栓症ができます。
 注意点は3つ、高血糖にならない(糖尿病の抑制)、高血圧にならない(血圧の安定化)、コレステロール(特に悪玉コレステロール=LDLコレステロール)を増やさない、以上の3点が重要です。スポーツなどをして血流を保つことも重要です。
 血栓症に悪い要因としては少量でも喫煙、多めのアルコールがあげられます。止められるのなら止めてください。
 特に喫煙は血管の攣縮を引き起こしますから、悪い要因の代表格です。なってしまったら抗血栓剤が主役です。アスピリン、チクロピジン(パナルジン)、クロピドグレル(プラビックス)、シロスタゾール(プレタール)などが主要な薬です。この他にもエパデールとか薬はありますが、効果は劣ります。
 脳血栓症を繰り返した患者さんを自分でも見ていますが、オザクレルナトリウム(カタクロット)投与によって意識も回復した患者さんが再度脳血栓症をおこすこともあります。もう一度カタクロット投与によって意識が回復したら、再発予防にはワーファリンやクロピドグレル(プラビックス)、シロスタゾール(プレタール)などが適していると思います。
 アスピリンは胃腸障害が多く、パナルジンは時に肝障害を起こします。シロスタゾール(プレタール)もアレルギー体質の方には全く合わないことも多いので、 自分的にはクロピドグレル(プラビックス)を投与しています。
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2012.11.13
 インフルエンザの接種回数について。
1回で十分です。2回を誘導する医療機関もありますが原則的には1回で十分です。
もしも経済的に余裕があって、2回を希望されるのならば2回目は1月初頭に接種することをお勧めします。
 10月に接種して11月に接種を勧めているところがありますが、無駄以外の何物でもありません。
お酒と同じで20時に飲んで21時に飲んでも夜中の3時には酔いがさめます。20時に飲んで夜中の2時に飲めば朝まで酔いは残ります。この仕組みと同じです。
接種時期の間隔を短く打っても効果は上がりません。
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2012.11.12
 今日も青梅の医院でオノンドライシロップを出してくれないと言って患者さんが来ました。
多分一般名加算が影響しているとは思いますが、医者も少しは患者さん本位にならないと、益々患者数を減らしてしまうと思います。一般名加算を取って、点数が多くなれば患者さんの負担も増しますし、第一薬を変えれば、患者さんが来なくなるのは必定です。患者さんにとってはアムロジン、ノルバスク、アムロジピン明治、アムロジピンあすか、成分は同じでも、慣れてる薬をそのまま飲み続けたいと思うのは普通の心理です。
患者さんが「正規品の住友製薬のアムジピン」を下さいと言ったら、「うちのはジェネリックのアムロジピン明治だけどいい」とか言わず、そのまま正規品の住友製薬のアムジピンを出せばいいだけの話です。
 さて本題。
10月末に終了しました青梅市の特定健診、1000名を超える方に健診を受けていただきました。
この中には早期胃癌の方もいました。早期大腸癌の方もいました。早期前立腺癌の方もいました。
 大腸がんについて言います。決め手は便潜血反応の解釈と、健診から得られた所見の押し進め方です。便潜血反応が2回中2回陽性の方は有無を言わせず、胃内視鏡、大腸ファイバースコープを受けていただきました。2回中1回陽性の方には、さらに2回便潜血の検査をしていただき、それでも陽性反応が2回中1回以上陽性の人には、同じように胃内視鏡、大腸ファイバースコープを受けていただきました。この中で大腸癌についてここで説明します。
 大腸癌にはキノコのようなポリープができる隆起型と、くぼみのようなものができる潰瘍型があります。
ポリープはまず先端から癌化していきます。従って根元まで癌化しなければポリープを切除すれば完治します。ポリープを内視鏡で切除するpolipectomyという手技が行われます。
 簡単に例えるとサボテンの根元にループの縄をひっかけ、サボテンを切り取ってしまうようなことです。
健診段階でないとこのような早期大腸癌は見つかりません。
 次に潰瘍型の場合は内視鏡では取れませんというのは一昔前までの話です。今は潰瘍の下の健常部分に生食を注入して潰瘍部の癌を浮きだたせます。そのうえで内視鏡でここを取り切る手術手技が行われています。 ESD(endoscopic submucosal dissection)と呼ばれる手技で切除されます。但し、粘膜奥深くの組織にまで進展したものはこの手技では取り切れません。
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2012.11.05
 先月は保険診療患者数が1873名、インフルエンザ接種のみ患者さんが48名、健診者が201名、これに子供の予防接種40名以上が加わったので忙しい1か月でした。
 今日は意外と多い眼精疲労による頭痛のお話をします。タイプは筋緊張型頭痛です。睡眠が少なくて疲労がたまって頭痛が著しくなるタイプととても似通っています。
高齢になると近いところが見えにくくなります。いわゆる遠視です。元々近視や乱視がある人は頻繁に眼鏡を変えないと見にくいといった現象が現れます。遠近の調節がうまくいかないと、目が疲れ、やがて後頭部の筋肉の緊張が増して頭痛が起きます。
サンコバ点眼液のようなビタミンB12製剤がよく眼科などから処方されていますが目によい程度で、頭痛は取れきれません。湿布タイプのテープ剤、鎮痛剤、筋弛緩剤等を組み合わせれば治りますが、要は休むことが肝心です。若い時のようにはいきません 無理がたたって体が悲鳴を上げているわけですから、休息こそ一番の治療です。
もちろんひどい頭痛の時は湿布タイプのテープ剤、鎮痛剤、筋弛緩剤等を組み合わせて治療するしかありませんが、これを続けることはやがて体の不調の原因になります。
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2012.10.30
 羽村と瑞穂の患者さんが馬場医院に、ネキシウムという胃酸を抑える薬を馬場医院では処方してもらえますかという問い合わせがありました。なんで遠いところから来るんだろうと思いきや、近医で処方してもらえないとのこと。
理由がわからないので、来た患者さんに聞くと、同じ薬効のラベプラゾール、ランソプラゾールでは駄目かとか言われて変えられてしまうとのこと。多分理由は今年4月から始まった一般名加算だと思います。すべてジェネリック医薬品に変えると処方箋発行量に加算がつけられるため、収入が増します。従ってこういう誘導がなされると思いますが、患者さんが他に行ってしまえば却って損になると思います。
 ちなみに馬場医院では算定はしていません。こういう事に縛られると自由な薬の選択ができなくなるし、十分なほど患者さんには来てもらっているので自由にいいものを選びたいからです。
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2012.10.29
 ついに健診数が1000名を超えそうです。6年前に600名を超えた時もすごいなあと思っていました。1昨年に800名を超えた時もびっくりしました。5年前ぐらいから健診のみという人が、クチコミで毎年70名くらい増えています。期待に添えるように丁寧に結果を説明するように努めていきます。
 日本脳炎のワクチンの副作用が話題になっています。日本脳炎のワクチンには2種類の型があり、死亡例も含め副作用も多いのは1種類のワクチンです。
馬場医院ではこの型の日本脳炎ワクチンは使用していません。
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2012.10.25
 今日は機能性胃腸障害の話をします。
 簡単に言うと胃もたれのことです。「胃がもたれて、お腹が張って、時に胸焼けがするんですが」と訴えても、医者がこの病気を知らないと最後の胸焼けだけを治す、プロトンポンプインヒビター(タケプロン、ネキシウム、パリエット、オメプラゾン)みたいな薬を出します。
 当然胃もたれは改善せず、別の医院に行きます。またそこの医院でもこの病気について十分な知識が欠如しているため、H2ブロッカー(ガスター、ザンタック等)か前述のプロトンポンプインヒビターを処方しますから、堂々巡り以外の何者でもなくなってしまいます。
機能性胃腸障害は胃の運動機能の低下による消化速度の減退からもたらされます。運動不全型とも言われています。
 原因は様々でストレス、過食、食べ過ぎ、早食い、極度の疲労、鎮痛剤による副作用などが挙げられています。
 治療はガス抜き剤と蠕動促進剤がベストです。胸焼け症状がひどい場合は(潰瘍症状型と運動不全型の合併型)ではプロトンポンプインヒビターに蠕動促進剤を組み合わせることもあります。
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2012.10.20
10月も末でもうすぐ11月の声が聞こえてくるのに、昼間は23度以上のこともあり、若干熱いくらいに陽気ですが、朝夕が冷え込むため、朝夕の温度差の大きな違いから風邪が急増しています。特徴は咳と咽喉頭痛です。
近医等でカロナールという薬を咽喉頭痛の薬ですとか言って処方されたりしてますが、カロナールはアセトアミノフェンというPL顆粒などに含まれる成分です。効果はまろやかです。効かないと言い切る医者もいます。
 先生によっては喀痰溶解剤を重ねて処方したりしていますが、喀痰溶解剤は咽喉頭痛に効く薬ではありません。ムコソルバン、ムコダイン、エンピナースこれらの喀痰溶解剤をいくら組み合わせても、咽喉頭痛には効きません。
これらの喀痰溶解剤を重ねて出すくらいなら、まだイソジンガーグルのほうが効きます。咽喉頭痛に対しては、それをいかに取ってあげるかというポイントに絞った薬の選択こそが、風邪の処方の決め手になります。
 僕が大学の医局に在籍したころには、「これでも飲んどけ」的な処方が跋扈していました。風邪は町医者で十分という特異な考え方の医者が大学には多かったからです。僕は民間の茨城の病院に行って、これを痛感しました。
 大学の考え方では、個人病院や個人医院に来てくれる患者さんは日々なくなるということもわかりました。茨城の個人病院では先生方は日々努力を積んで、いかにいい組み合わせを得るかを、臨床の中で考えていました。その結果か、先生方は錠剤を使わず散剤(粉薬)を体重に合わせて微妙に調整して処方いていました。各種散剤を微妙に組み合わせると、錠剤の喀痰溶解剤よりもはるかに痰の切れがよくなることも知りました。これが馬場医院の散剤の多さの原因です。
 時々子供に抗生剤のドライシロップのパック製剤を処方している医師がいますが、15sの子供と25sの子供では量が同じなわけがありません。こういう処方はアバウトな処方以外の何物でもありません。同様に42s位のやせた女性が来た時には、散剤の量を8割くらいに減らさなければ過剰投与になってしまいます。このため馬場医院の薬局では風邪のシーズンはやや時間がかかる傾向があります。これはご勘弁ください。
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2012.10.15
 今日風邪で見えられたかた、いつも僕に助言を求めてきますが一向に実行に移さないので、言うだけ無駄だと思いつつ、相談を聞いてみました。
 某病院に通院しているとのことでした。前立腺のマーカーであるPSA(prostate specific antigen)が10を超えているけどという相談でした。PSAは4以下が正常、4〜10がグレイゾーン(癌が疑わしい範囲)、10以上は極めて癌に近い値というのがPSAの値です。
某病院で前立腺の生検をしたら異常がないが、高いので大丈夫かという質問、以前も助言を頼まれて説明したのですが、今通っている病院にしがみついている人なので、どうせ言っても無駄と思いつつ、生検のピンが前立腺の癌の部分に当たっていなければ、前立腺癌の組織の結果は正常と報告されます。生検の精度も肝心な要素です。従って他の大きな公立病院や大学病院でもう一度生検してもらうか、PETなどでの集積がないかを診てもらわないと進行癌になったら完全に手遅れですよと助言しました。
 帰ると、すかさずナースから「ああいうしがみつきの強い人には言っても無駄だと思いますよ」と言われました。そうと思いつつも、言わなければならないのが医師の務めだと思います。
 結局奥さんあたりにしっかりと言ってもらわないと、動かないタイプなんでしょうね。「だったら聞くなよ」と思わず言いたくなります。僕が言いやすそうだから言うのかなと自己満足をして、この問題は終了。
 最後に、心房細動について数多くの質問を受けました。
やさしく説明してと 心房細動というのは心臓が収縮と弛緩を規則正しくできない状態です。すると心臓の血液中の血小板と繊維素(これは止血に欠かせない成分です)が血液にまろやかに混ざり合わずにどろどろの状態で血液中に存在するようになります。
すると塊(血栓)を作りやすくなり、これが大動脈を介して脳に飛ぶと脳血栓になるというのが心房細動の危険性です。もっと簡単に言うと、天ぷら粉を水に溶いた時に、しっかり規則正しく混ぜればきれいに混ざり合います。ところがいい加減に混ぜているとダマができます。このダマが血栓なのです。お分りでしょうか。分かっていただけたら、健診時に心房細動(af)という所見には気を付けてください。
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2012.10.11
今日健診で見えた40代の女性、62.5sあります。ぽちゃ子の体型です。
既往歴や服薬歴を聞くと気管支喘息があり、ステロイドの吸入をしているうちにどんどん太ってしまったとのこと。
薬は気管支拡張剤(β刺激剤)とステロイドの合剤で、しかも一般的に使われている、100の規格より強い250の規格を使用しています。
2.5倍の量が1噴霧あたり投与されています。吸入ステロイドは影響がないと言われていますが、それは花粉症の時期だけくらいに使うステロイドの鼻腔噴霧剤での話で、通常の規格の2.5倍のステロイドを長期に使用していれば、血糖の上昇、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の上昇、骨の骨粗鬆症化等、いいことは何もありません。さらに食欲が増してどんどんぽちゃ子、デブ夫になるのは必定です。
 処方している先生は呼吸器が専門という先生でした。喘息の治療にステロイド吸入を使用することに反対はしません。しかしながらオノン、キプレス、シングレアなどのLT拮抗剤(ロイコトルエン拮抗剤)や、少量のごく問題にならない位のテオフィリン粉末に喀痰溶解剤の粉末を混ぜ合わせたりしたものなどを使用しても、なかなかよくはならない症例に、初めて少量のステロイド吸入を使用していくのがの一般的です。LT拮抗剤(ロイコトルエン拮抗剤)にはレスポンダー(よく反応しこの薬が奏功する人)とノンレスポンダー(あまりこの薬が奏功しない人)があります。従って使用してみても、どうしてもだめだったら、吸入ステロイドのことも考えるべきです。
当院では他院で大量吸入ステロイドの処方患者さんに、LT拮抗剤(ロイコトルエン拮抗剤)を併せて処方し、やがてステロイド吸入剤を止めさせられた症例も5例以上います。否定はしませんが、大量ステロイド吸入は再考するのも一方です。他剤を使用せず、大量ステロイド吸入剤からスタートすれば患者さんは症状が治まりますが、それは医者の自己満足でしかありません。いろいろ試してもだめな時に少量ステロイドから入ることも必要なことです。
 ちなみにこの40代の女性の担当医は呼吸器が専門ということでしたが、250の規格のステロイド吸入剤しか処方はしていませんでした。さらに7年以上、喘息の補助医療(気管支喘息の診察料と薬代が無料になる)の話すらしていませんでしたので、毎月診察料とお薬代を払わされていたそうです。東京都の補助医療(マル都)も知らない呼吸器の専門医がいることも初めて知りました。
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2012.10.08
最近、一向に副鼻腔炎が耳鼻科に行っても治らないという患者さんが結構来院されます。副鼻腔炎には3つのタイプがあります。
 まず1つ目。急性副鼻腔炎は風邪をひいたりした時に、細菌やウィルスによっておきる病気です。鼻汁が緑もしくは黄緑になり、目の下(前頭洞)や鼻の脇(篩骨洞)付近に痛みが出ますが、抗生剤と風邪薬で治ります。
 2つ目は慢性副鼻腔炎 細菌やウィルスによっておきる慢性副鼻腔炎です。これはマクロライドの抗生剤と喀痰溶解剤、でき得れば抗アレルギー剤を使用すれば治ります。
 3つ目は好酸球性の慢性副鼻腔炎です。耳鼻科や内科の先生でこの病気自体を知らない先生が意外と多く、とっかえひっかえ、マクロライドを変えてますが一向に効果はありません。
主として3つの薬の組み合わせで、ぴったりと治ります。好酸球性の慢性副鼻腔炎では嗅覚障害も伴うことも多く、篩骨洞、前頭洞付近が炎症を受けるため、嗅覚に関わる部位が障害を受けることから嗅覚障害がもたらされます。
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2012.10.01
9月は休日が多く23日間しか診察日がなかったのですが、終わってみれば1706名の患者さんにお越しいただきました。健診を受けた方が200名以上、予防接種者が50名以上いましたので結構忙しかったのですが、来院者が分散化されていたためそれほどには感じなかった一か月でした。
 今日は胆石の話をします。
胆石は私が学生のころは4Fがキーワードと言われていました。fatty forty female fair 40台の小太りの健康な女性、簡単に言うとぽちゃこに多い疾患です。
今もその傾向はあります。大半はコレステロール系の結石です。
 症状は昔は肩が張るとか、肝臓の部分にあたる右の肋骨の下が痛くなるとか言われていましたが、無症状の人も数多く、健診やエコーで発見されたり、みぞおちが痛くなって(心窩部痛)胃カメラに行った際に同時に勧められたエコーで発見される方も数多くいます。
胆石には胆嚢8割、残りが肝内結石か総胆管結石です。総胆管結石は黄疸が強く表れ、おしっこも真黄色になりますので、一見癌になったかと思うと、この病気になった方は共通に言ってました。
 胆石は症状がない方も数多くいます。そのため治療には消極的な方が多い傾向があります。しかしながら胆石を溶かす薬はありません。ウルソ酸という薬で溶かしますと言って延々と(人によっては5年から10年も)治療を強制している医師がいますが、ウルソ酸は胆汁の流れをよくする程度です。ましてや溶かす漢方薬など絶対にありません。
 治療は手術が主体ですが、小さな施設と大きな施設では雲泥の差があります。従って大きな施設で早めにやってもらうことをお勧めします。
胆嚢にできる胆石には腹腔鏡という胃カメラの一種を3〜4本お腹に入れて、きれいに取ってもらうと、開腹しないで済みますし一週間で退院です。しかしながら術者が3〜4名必要ですので、小規模病院で人手が足りません。
痛みが出て、救急車を呼ぶと、必ずしも大きな病院には運ばれるとは限りません。運ばれた場合、小規模病院なら100%、比較的大きいと思われている病院でも外科のスタッフの規模によっては、有無を言わせず開腹されてしまいます。
総胆管結石も大きな施設では十二指腸に胃カメラを入れ、総胆管の開口部であるファーター乳頭から総胆管に胃カメラを挿入し、バスケットカテーテルと呼ばれる籠のようなもので総胆管結石を取ってきてしまえば、それで治療は終了です。
 しかしながら小規模病院では総胆管結石の手術は100%開腹手術になります。開腹手術を1回でも受けると術後腸閉塞の確率も一気に上がります。いいことは何もありません。
 結論的言いますと胆石は薬では治りませんので、体調のいい時期に開腹しない最新の方法で摘出されることをお勧めします。
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2012.09.27
朝夕涼しくなって一気に風邪の患者さんが急増しています。さまざまな風邪の患者さんが見えています。
 今日は50肩の話をします。高齢になってくると結構多くなるのが肩関節周囲炎(通称50肩)という病気です。
肘から方にかけて上腕骨という骨があります。この上腕骨の頂上は丸いちょうどカップコーンアイスのようになっています。
ここに肩関節があります。上腕骨の頂上と鎖骨の間には上腕骨を取り囲む関節包があります。関節包の上には、鎖骨の下に位置し、上腕骨の頂上と胸骨を結ぶ棘上筋があります。
この棘上筋は肩の外側で上腕骨に接着しています。この外側にある緩衝剤の役割をしているのが肩峰下滑液包です。これを外側を巻き込むように覆っているのが三角筋です。整理してみます。
 肩の一番外側にある筋肉が三角筋で上端は鎖骨に接着しています。三角筋と上腕骨の頂上との間が肩峰下滑液包、その下にあるのが棘上筋、棘上筋と上腕骨の頂上との間にあるのが関節包です。
肩関節周囲炎(通称50肩)になるとこの関節包、滑液胞が小さくなります。すると肩を上げる時に痛みや違和感を感じるようになります。抗炎症剤服用や貼り薬を貼ったりする他、肩に直接ヒアルロン酸の濃い液を注入する仕方があります。
ヒアルロン酸にも廉価な薄いものから、スベニール、アルツといった濃いものまであります。あまり廉価な薄いものでは効果も薄くなります。帝人ファーマからサイビクスという極めて濃いヒアルロン酸製剤が発売されましたが、漏れると痛みを伴いますので膝のように確実に入るような自信(技量)がない医師では投与は無理かと思います。
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2012.09.24
いつの間にか復興予算が全国の税務署の改築費に使用され始めたというニュースをNHKがやってました。
まあ、民主党政権ではこんなもんでしょうねと評論家も言ってましたが、デモも起こらず、AKB48じゃんけん大会の視聴率が何%なんて言っているのが日本国民です。平和なんでしょうか。
 今日も青梅よりやや東側の地域にあるコンビニで、そこで働いているバイト仲間が結核になったので調べてほしいという患者さんが来ました。
結核は結構増えてきています。気を付けてください。僕は茨城で結核病棟のある病院で働いていましたので、発見にはある程度自信がありますが、発見しにくい影もあります。特に下葉の影あたりだと、典型的な影ではないので、結核という発想自体が起きないこともあります。
 結核や非定型抗酸菌症の患者さんは確実に増えてきています。先日、青梅の療養型病院で結核患者さんが発生し、病棟自体が閉鎖されたという記事が載っていましたが、見落としは致命的になります。
少し前に、僕の担当する老人ホームにも、西多摩の公立病院から紹介されてきた患者さんの胸部写真に、私が疑問を持ったため、喀痰検査をすると感染性の低い非定型抗酸菌症の一つであるMAC(mycobactetrium avium)でした。ぎりぎりで入所を阻みました。
しかしながら療養型病院で結核が広まってしまう条件として考えられることは、送る側の医師の読影の甘さ同様、受け入れる側の先生にも読影能力の甘さがあるだけでなく、あまり結核患者さんがいないので、典型的な結核の画像を見ていないという理由もあると思います。
 医師が結核患者さんが身近にいると思って診療するだけでなく、典型的な胸部陰影の講習会が医師に必要とされていると思います。
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2012.09.18
 糖尿病の患者さんになぜ癌が多いのかという疑問に答えてみます。
 つい先日も膵癌になった方がいました。脂肪細胞からはインスリンの働きに影響を及ぼす様々な生理活性物質が分泌されています。その一つがアディポネクチンという蛋白質です。アディポネクチンはインスリンの働きを増強する作用を有しています。
 高齢になり、代謝が落ち、かつ運動をしない、さらに酒や肉類、乳脂肪を摂取し過ぎたりすると、内臓脂肪が増えます。内臓脂肪の増加がアディポネクチンの分泌低下につながります。このアディポネクチンの分泌低下はインスリンの作用の低下をもたらします。
 するとインスリンの作用低下を防ぐため、インスリンの過剰分泌が始まります。これは糖尿病の引き金になるばかりでなく、発癌促進因子になります。
 インスリン自体はinsulin like growth factor-1(IGF-1)の活性を高め、癌細胞の増殖促進因子になっています。これを制御しているのがIGF-1結合蛋白(insulin like growth factor-1 binding protein)です。高インスリン血症はIGF-1の制御物質であるIGF-1BP(insulin like growth factor-1 binding protein)の産生を低下させてしまうため、IGF-1の活性の増加がもたらされ、結果として癌細胞の増殖、転移をもたらすための血管新生が起こります。以上が仕組みです。
 ここからは予防について論じていきます。
アディポネクチンは抗がん作用があることが報告されています。
従って運動等で内臓脂肪を燃焼させることは、アディポネクチンの産生増加をもたらします。運動やアディポネクチンの産生増加はAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)の活性化につながります。AMPKは癌細胞の増殖を抑える作用(癌抑制遺伝子p53の活性化による抑制作用)を有しています。肥満体質で運動をしない、糖尿病の人は絶望的ですかというとそうではありません。ピグアナイド系という薬もAMPKを活性化します。
 しかしながらピグアナイド系という薬を飲んでいても、やはりある程度は運動をしないと、GLUT-4(glucose transpotation type-4)という、余った糖を筋肉に運ぶ運搬物質の作用 が活性化しないのである程度の運動は欠かせません。
 結論的に予防医学面で言うと内臓脂肪を減らすために積極的に運動をしてください。運動はAMPKを介して癌抑制につながります。きつい運動はAMPKのU型を活性化するので、運動後も活性が長く保たれる特性を有しています。
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2012.09.06
 僕が昨年の12月まで診ていた患者さんが、12月に間質性肺炎にて総合病院に入院しました。本年2月に療養型病院に転院しましたが、薬の変更をされたためか逆に症状が悪化したため自主退院し、また総合病院に通院してます、という報告を受けました。
 療養型病院ではなんで薬を変更してしまうかという疑問には、単純な答えしかありません。一つは病院側がその薬を用意してくれないか、もしくは医者が無知で勝手に薬を変更してしまうかのどちらかです。
間質性肺炎というのは、肺の実質ではない、間質に起きる肺炎です。肺の中にはガス交換にあずかる部分があります。ここが実質でこれを取り囲むのが間質です。
 ビン類を買った時などにもらう、空気の入ったプチプチするビニールシートの緩衝剤で例えます。空気の入ったプチプチの部分が肺実質です。ここには毛細血管が入り込んでいて、ガス交換を担当します。プチプチをつなぐ部分のビニールが肺間質になります。
 何となくお分かりいただけたでしょうか?この間質が様々な理由でダメージを受けると間質性肺炎になります。前述の12月まで診ていたおばあちゃんは原因がいまだ不明です。8月の初旬に亡くなって、僕が看取ったおじいちゃんは膀胱癌の加療に基ずく副作用でした。
 発見する方法はレントゲンのすりガラス陰影と血液のマーカーです。肺には表面蛋白(surfactant protein)がありSPA SPB SPC SPDと4種類があります。
 このうち親水性のAとDは肺サーファクタントのリン脂質と会合し肺胞腔内へ分泌されます。この2つがいいマーカーになりえるはずですが、SPAは実質性の肺炎でも上昇してしまうためSPDがよい指標になります。110以上が陽性です。もう一つの指標はKL-6です。KLはドイツ語の肺癌の略字です。KL-6は500以上が陽性です。SPD KL-6ともU型肺胞上皮細胞から分泌されます。
2つのマーカーは1月に双方を基金に請求すると保険審査上、査定されてしまう(カットされて振り込まれない)ので患者さんにことわって、一つは自費で検査をするか、翌月に検査をするかのどちらかです。
 しかしながら早期発見が第一ですから、お金には代えられないので、自費でお願いするのが一般的です。いずれにせよ早期発見が第一で治療はステロイドホルモンということになります。
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2012.09.06
酒好きな方からプリン体の詳しい量の質問がありましたので以下に記します。
100ccあたりのプリン体の量です。

ウイスキー 0.1  ウイスキー15年物原酒 0.3
焼酎0.0 日本酒 1.5 ワイン 1.6 

ビールはかなりの量です。
サッポロ黒ラベル4.4 エビス 6.9 キリン一番搾り 6.8 ラガー 4.4 アサヒスーパードライ 3.3 サントリーモルツ 5.3
地ビール:スタウト16.0 ヴァイツエン9.8  ピルスナー10.5  エール12.1
発泡酒:サッポロ3.0 キリン3.8 キリンプリン体カット0.2

いづれも100ccあたりの量ですからビールの場合500cc以上は飲みますので猛烈な量になります。
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2012.09.03
8月は1週間の夏休みを取りましたので1657人の保険患者さんとそれ以外の76人の患者さんにお越しいただきました。休んだ割にはよく来てくれたと思っています。
 健診では今年は胃癌、大腸癌はいませんでしたが、胃のポリープや前立腺癌、胸部大動脈瘤が発見されました。
 今日は前立腺肥大のステージについて記載します。
膀胱から尿道に出るところに前立腺があります。尿道を直接取り囲む組織を内腺、内腺を取り囲む組織を外腺と呼びます。トンネルに例えますとトンネルの中が尿道、トンネルが内腺、トンネルの上の樹木や土や岩が外腺だと思ってください。
前立腺肥大は内腺の良性腫瘍です。内腺が腫れると夜間頻尿、尿意切迫感がみられます。この時期(第一期 刺激期)でいわゆる膀胱刺激症状が主体です。さらに大きくなると排尿困難、排尿時にうっと力を入れないと尿が出にくい、出した後に残っている感じがする(残尿感)がみられます。
この時期(第二期 残尿発生期)に来たら加療は必須です。本来血圧の薬として開発されたα1ブロッカーと呼ばれる薬が使われます。前立腺にはα受容体があるため、偶然ここに作用が見いだされ、今では主流の薬となりました。さらに前立腺が大きくなると、排尿困難というよりも慢性の尿閉となり、排尿も、たらたらとこぼれるようにしかできなくなります(第三期、慢性尿閉期)。第三期になるまで放置しておくと、大抵は、抗コリン剤の入った風邪薬、抗アレルギー剤、胃薬、抗鬱剤などの服用後に、まったく尿が出なくなってしまい、救急に駆け込むようになります。
当院でも、この手の患者さんが何人も見えています。従って第二期までに根本的な治療をお勧めします。
 前立腺の病気で厄介なのが前立腺癌です。内腺を取り囲む外側にある外腺で大きくなるため、直接尿道に接してはいないので、排尿困難がでにくいという特徴を持っています。
従って健診の時などに血尿が出た人はPSAという酵素を調べてみるのが必須条件です。4以下が正常、4〜10が疑わしい(特に7以上は危険)、10以上は癌確定です。せっかくの健診ですから血尿、血便は精査が必須と思ってください。
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2012.08.24
 かくも猛暑が続くとビールがおいしいと思う人はかなりの数と思います。
汗をかいて冷たいビールをグーッと飲んで、ゲポと吹いた瞬間の爽快さは、まさにビールの極意と思います。飲んだ人しか味わえない爽快さです。「疲れも憂さも吹き飛んでしまうよ」という人も数多いと思います。
 しかしながら、そうも言ってられない人が痛風のある人(高尿酸血症の人)です。一口に言ってビールは高尿酸血症のある人には大敵です。
100mlあたりのプリン体の含有量が尿酸を押し上げる目安になります。ビールの場合は5.8程度あります。地ビールみたいな濃厚ビールですと11に押しあがります。ホップの少ない節約ビール(発泡酒)ですと3.2程度に減ります。
 じゃあ何を飲めばいいかというと発泡酒ではなく蒸留酒がベストです。ブランデーや焼酎がこれにあたります。ブランデーは0.4、焼酎は0.03というプリン体の含有量の少なさです。ビールは焼酎の193倍のプリン体を含有している計算になります。
従って高尿酸血症の方は蒸留酒の飲酒がお勧めです。但しアルコール自体、尿酸の排出抑制作用があるので、飲まないことに越したことはありません。と、言っても、聖人君子たる生活では精神的な憂さが晴れませんから、適度のアルコールはしょうがないのかもしれません。
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